相続した未登記物件への対処方法「2つのポイント」と3つのデメリットを徹底解説!

2020年4月7日

自宅などの建物を相続した際に、それらが「未登記建物」の場合があります。

建物を建てた場合は、法務局に申請し、権利関係などを帳簿に記録する「登記」を行います。未登記建物とは、この登記という手続きがされていない建物をいいます。

建物が未登記であることを知らず、相続の際に初めて分かったというケースは意外と多いです。

ここでは、未登記建物を相続した場合はどうすればいいか解説していきます!

相続した未登記建物はどうすればいい?2つのポイントを抑えよう!

「相続した遺産が未登記建物だったけれど、どうすればいいか分からない!」という人は多いでしょう。

未登記建物を相続した場合にやることは、大きく分けて2つあります。ここでは、次のポイントをふまえて解説していきます。

ポイント1:建物表題登記
ポイント2:所有権保存登記

それぞれ詳しく説明いたしますね。

ポイント1:建物表題登記

未登記建物を相続した際は、まず「建物表題登記」を行いましょう。

建物表題登記とは、建物を建ててから最初に行う登記です。所在・構造・床面積などの状況を明らかにするものです。

建物表題登記を行うと、その建物を特定するための「家屋番号」が付けられます。

不動産登記法では、建物を新築した場合、所有権取得の日から1ヶ月以内に表題登記をすることを定めています。未登記建物を取得した場合も同様です。

ポイント2:所有権保存登記

次に、「所有権保存登記」を行います。

所有権保存登記とは、不動産の所有権に関する登記を初めて行うことです。その不動産が誰のものであるかを公に証明するものです。

所有権保存登記を行うと、「登記事項証明書」と呼ばれる帳簿に、所有者の所在・氏名(名称)などが記録されます。

所有権保存登記は、建物だけでなく土地も対象となります。

相続した未登記建物をどうすればいいかについて解説しましたが、いかがでしたか?もう一度おさらいしてみましょう。

未登記建物を相続した場合は、その建物の登記を行うことが重要です。重要なポイントは次の2つです。

・建物表題登記を行う
・所有権保存登記を行う

相続した未登記建物で気を付けたい3つのデメリットとは?

次に、未登記建物を相続した場合のデメリットをご紹介します。

デメリット1:融資が受けられない
デメリット2:所有者であることの証明が難しい
デメリット3:建物を売却できない

それぞれ説明していきます。

デメリット1:融資が受けられない

未登記建物の場合、金融機関からの融資が受けられません。

融資を受ける場合、不動産に抵当権と呼ばれる担保を設定するのが一般的です。

「抵当権設定登記」という登記が必要になるため、未登記建物にはこの手続きを行うことが出来ません。

「抵当権設定登記」とは、住宅ローンや事業融資など、金融機関からお金を借りるときに行う手続きです。

債務者(お金を借りる人)が返済できなくなった場合のリスクに備えて、不動産を担保とするものです。

返済が滞った場合は、強制的に不動産が売却され、売却代金から借金が弁済されます。

抵当権設定登記を行うと、「登記事項証明書」に「権利部(乙区)」という欄が設けられます。抵当権の原因や債権額、債権者の所在・名称などが記載されます。

デメリット2:所有者であることの証明が難しい

未登記建物は、「自分が所有者である」ということを証明するのが難しくなります。

未登記のままでも、所有権自体はなくなりません。

しかし、第三者との間で建物を巡る紛争があった場合、自分が所有者だということを主張できません。

民法でも、「登記をしなければ第三者に対抗することができない」と定めています。

登記は、第三者との間に法的関係が生じたときに、自分の権利を守るために不可欠なのです。

ここでの「第三者」とは、建物に対して「正当な権利を有する者」をいいます。

第三者との紛争で多いのが、建物を二重譲渡された場合です。

Aが建物を購入した後、Bが二重で売買契約を締結したとします。この場合、AとBは「正当な利益を有する者」同士になります。

双方が相手に所有権を主張するためには登記が必要です。AとBの内、先に登記した方が相手に対抗できることになります。

その他にも、登記をしていない場合、第三者が勝手に自分のものとして勝手に登記してしまうというケースが考えられます。

デメリット3:建物の売却が難しい

未登記建物は、売却時に不都合が生じます。

所有権を主張することができないので、第三者から見たときに、その建物が本当に売主のものなのかどうかが分かりません。

所有者が変わった場合は「所有権移転登記」が必要ですが、未登記建物にはこの登記が出来ません。

買主側にリスクが生じるため、未登記建物の売却は難しくなります。

所有権移転登記とは、不動産の所有者が変わった場合に行う登記です。

所有権移転登記が必要なケースとして、相続・売買・贈与・離婚による財産分与などが挙げられます。

売買の場合は買主・売主、相続の場合は相続人といったように、当事者が登記を行います。

手続きは司法書士に依頼するのが一般的です。依頼した場合の費用相場は、5~20万円です。

相続の場合は、相続人の住民票、固定資産評価証明書、戸籍などの書類が必要です。

未登記建物を相続した場合の注意点をご紹介しました。

建物が未登記のままだと、多くのデメリットが生じます。未登記建物を相続した場合、次の点に注意しましょう。

・融資を受ける為には登記が必要
・登記は、第三者への対抗要件を有する
・未登記建物は、売却が難しい

Posted by eda01